市場機会

2016年12月13日

市場機会とは?

市場機会とは、市場において自社独自の長所、強みを活かす機会、場所。マーケティングプロセスは市場機会を創出するために行われる。

解説

ビジネスではでは市場の動向や、それ以外の外的変化に合わせた消費者のニーズの動きを正確に捉え、対応していくことが求められる。そのため、市場機会を把握するにおいて環境変化は非常に重要である。
環境分析には、外部環境分析と、内部環境分析がある。外部環境分析では、主に、政治、経済、社会、技術のように企業のコントロールが及ばない要因であるマクロ環境と、競合の動向や、顧客のニーズの変化を表す市場環境分析に分かれる。
内部環境分析は、企業のヒト、モノ、カネの経営資源を分析の対象としている。
マクロ環境分析においては、PEST=Politics(政治) Economy(経済) Society(社会) Technology(技術)の4つの分野に関して分析が行われる。各分野での分析の対象は以下の通り。
政治:法律、制度、規制の変化や行政の動向。
経済:国内外の景気動向、人口の増減、インフレ、デフレ。
社会:国際化に伴う環境の変化、文化や価値観の変化、環境への意識の変化。
技術:IT技術、医療技術、工業技術の向上。
市場環境分析市場環境分析は、マクロ環境分析と異なり、数値的なデータが重要視される。そのため、より専門的な知識が必要になる。データのリソースとしては、アンケートなどの調査データが有効である。自社で調査をする手段がない場合は調査会社などに依頼することができる。
分析のポイントとなるのは、購買・需要分析と、競合・シェア分析の二つの軸である。購買・需要分析では、市場の規模、購買の動機、販売の経路、決済の方法、商品の特性が分析の対象となる。競合・シェア分析においては、シェア、自社のポジショニング、代替技術などが分析の対象になる。
外部環境の分析の後に内部環境分析を行い市場機会を見極める。
内部環境分析では、自社の保有する経営資源を分析する。ここでは自社の課題の分析も必要だが、コア・コンピタンスと呼ばれる核となる強みを明確にし、外部分析により明らかになったビジネスチャンスと掛け合わせることで競合に勝つことを意識したポジティブな戦略を立てることがより重要とされる。分析対象のデータは、売上、粗利、シェア、顧客満足度などの定量データと、アンケートベースの顧客、社員の意見など定性的なデータの二種類がある。
これら全てを見極め、自社の強みと、それを最大限活かせる環境を見出すことで市場機会を正確に把握することができる。

用語集

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