【前編】ホームレスと放置自転車の2つの社会問題を解決!ホームレスに仕事を提供するHomedoor
こんにちは!
ローカルイノベーション実践会パブリシストの福田美香です。
皆さん、ご存知でしょうか?
大阪でホームレスと放置自転車の2つの社会問題を解決するために、活動している団体を。
ホームレスの自立を目指し、元ホームレスに自転車の修理と観光客向けのレンタル自転車の仕事を提供している団体を。
その名も「Homedoor」。
今回は、社会起業で活躍しているHomedoorさんをご紹介させていただきます。
豊かだと言われている日本に、なぜ「ホームレス」がいるのか?
平成24年の「ホームレスの実態に関する全国調査」では、路上生活に至った理由は以下の通りとなっています。
- 1. 「仕事が減った」 34.1%
- 2. 「倒産や失業」 28.4%
- 3. 「病気やけがによる失業」 20.4%
1362人への聞き取り調査より
(平成24年 ホームレスの実態に関する全国調査)
上記の結果から、失業をきっかけに「ホームレス」になる人がほとんどです。失業をきっかけに、家族や住居、健康や貯金などだんだん失ってしまった結果、居場所を失い「ホームレス」になります。失業の理由も倒産や仕事の問題、病気など様々で、誰にでも起こりうる理由ばかりです。
効率化、利便性、IT化が進む日本。その裏では多くの人が失業しているのが現実です。本当に効率や利便性ばかりを追い求めていいのでしょうか?考えさせられますね。
【当事者の声】
- 働いていた会社が倒産し、寮も追い出され、次の仕事を探したが50歳を過ぎていたので仕事が見つからなかった。失業保険もきれ、貯金もなくなり、路上生活になった。(50代・男性)
- 肌の病気になったのをきっかけに、接客業だった職場を辞めさせられたが、病気のこともあり仕事が見つからず路上へ。(40代・女性)
- 建築の日雇い仕事をずっとやってきたが、不景気で仕事がなくなった。日雇いは不安定だから貯金もあまりなく、仕事がなければすぐ路上生活になった。(60代・男性)
ホームレスはどんな生活をしているの?
「ホームレス」というと、昼間から寝ていたり、お酒を飲んでいたりする姿ををイメージするかもしれないが、実際の「ホームレス」は仕事をしています。怠けていると思われがちの「ホームレス」ですが、実は7割近くの人が何らかの仕事をしています。
また、「ホームレス」の人は昼夜逆転の生活を送っている人が多いです。外で眠る「ホームレス」は、夜は寒く、襲撃される恐れもあるので、ゆっくり休むことができません。なので、よく寝付けるようにお酒を飲んで身体を温めたり、昼間に仮眠を取る人も多くいます。
どうして、ホームレスから抜け出せないのか?
「ホームレス」から抜け出すには、下記のような方法があります。
1、自力で抜け出す。
ただ、1の自力で抜け出すことはほとんど不可能です。「住所がない」「携帯がない」などの理由で企業から雇ってはもらえません。私たちも人事担当だったとしたら「住所がない人」と「住所がある人」のどちらを雇うか、答えは決まっていますよね。
2、自立支援センターに入所する。
2の自立支援センターに入所するは、「住所がない」や「携帯がない」という問題は解消されるので、少しは就職先が見つけやすくなります。しかし、履歴書に書いた住所が自立支援センターの住所だと分かってしまうと、偏見により就職先が見つかりにくくなることもあります。
3、生活保護を申請する。
3の生活保護を申請するは、多くの人がホームレス状態から居宅生活へ移行しました。しかし生活保護を申請すると、その負い目から引きこもりになり、生きがいや楽しみがなかったり、誰とも会話しなかったりする人も多くいます。なかなか次の仕事に就くこともできず、孤独感や罪悪感により、再び路上生活に戻る人が3割近くいます。
上記のような理由から、自立支援センターの入所や生活保護を申請することを躊躇われているホームレスの人々は多いです。そもそも、支援してくれる制度や施設を知らない人や、知っていても「自分には利用する資格がない」と誤解している人も多くいます。
まとめ
いかがでしたか?
私はホームレスの実際の問題を知って、どれだけ自分がホームレスに対し偏見を持っていたのか恥ずかしくなりました。
後編は、この問題に対する具体的な解決策やHomedoorさんの取り組みなどを書かせていただきました。ぜひ引き続きお読みください→【後編】ホームレスと放置自転車の2つの社会問題を解決!ホームレスに仕事を提供するHomedoor
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