【後編】ホームレスと放置自転車の2つの社会問題を解決!ホームレスに仕事を提供するHomedoor

2017年7月2日

こんにちは!
ローカルイノベーション実践会パブリシストの福田美香です。

 

前回書きました【前編】ホームレスと放置自転車の2つの社会問題を解決!ホームレスに仕事を提供するHomedoorの続きになります!今回は具体的な解決策、そしてHomedoorさんの活動内容について綴っています。

 

ホームレスにはどんな支援が必要なの?

この「ホームレス」問題を解決するためには大きく分けて3つの事があります。

 

1、出口づくり

この出口づくりとは、ホームレス状態から抜け出したいと望んだら、誰でも抜け出すことができるように道筋を用意してあげることです。ホームレスの人が一人で仕事や家を見つけることは難しいので、段階的にサポートを行います。

夜回り活動などで、直接ホームレスの人々を訪ね、ニーズを聞き取り、おにぎりや生活必需品などを配布することもあるそうです。定期的に行うことで少しずつ心を開いてもらい、その人にあった支援の道を探していきます。

Homedoorさんでは、HUBchariやHUBgasaといった中間的就労の場を用意し、その人に応じて徐々に仕事の数を増やし、働く場としてだけではなく、人とつながる場として実施しているそうです。また全国に、そういった場を増やしていくために中間的就労研究所を設立し、事例の発信や政策提案をしているそうです。

 

2、啓発活動

2つ目は、ホームレスの人々や生活保護受給者の偏見をとく「啓発活動」です。残念なことに、今の日本ではホームレスへの偏見が就職や自立を阻害し、襲撃事件を引き起こしています。

 

偏見をなくすもっとも効果的な方法は、自分の目で見て感じる事。夜回りや炊き出しに参加してもらい、ホームレスの人々が置かれている状況を肌で感じることで、メディアでは得られない発見をすることもあるかもしれません。

 

さらに、ワークショップや講演会などを通じて他の人と意見を交換し、理解を深めていくことも大切です。

 

Homedoorさんでは、全国各地で公演活動をおこなったり、元「ホームレス」当事者らとともに、中学・高校・大学をまわって授業やワークショップを実施しています。また、ホームレスの人々が多く集まる大阪・釜ヶ崎でのまちある気「釜歩き」や、炊き出し・ワークショップ・釜歩きを体験できるイベント「釜Meets」を実施しています。

 

3、ホームレス化予防

3つ目は、ホームレス状態になりたくないと望んだらそうならずに済むように「ホームレス予防」です。ホームレスの人々の背景や置かれている状況も様々です。裏を返せば、どんな人でもホームレス状態に陥る可能性があるということです。3

 

一見、近寄りがたく思ってしまうホームレス問題ですが、これを読んでくださっている皆さんも、まずは解決に向けての一歩を、踏み出すきっかけになってもらえたらと思います。

 

Homedoorさんではボランティアも募集しています。HUBchariスタッフとの交流会やホームレスの方への夜回り活動など、それぞれの参加できる範囲でお手伝いをお願いしているそうです。

 

Homedoorさんはなぜ立ち上がったの?

Homedoor代表の川口さんは、中学生の頃からホームレス問題に対して疑問と違和感を感じていました。大学に進学した際、ホームレス研究が日本で一番進んでいる大学で学ぶことを決めました。大学では、学業のかたわら、様々な経験を積もうと複数の団体に入ったそうです。わざとホームレス問題とは無関係の領域ばかりを選んでみたものの、「やっぱり私はホームレス問題を解決するために生まれて来たんじゃないか」という思いを抱き始めたそうです。

 

そして19歳の頃、「ホームレス状態を生み出さない日本の構造をつくること」をビジョンに掲げ、団体名は電車のホームからの転落防止策であるホームドアのように、「人生というホームからの最後の転落防止柵」となれるように、そして「誰もがただいまと帰ることのできる暖かいホーム(居場所)への入り口」という役割を担う団体になれるようにと願いを込めて【Homedoor】が誕生したそうです。

 

Homedoorさんは具体的にどんな活動をしているの?

Homedoorさんでは、ホームレス状態になりたくないにも関わらずそうならざるを得ない状況や、ホームレス状態から抜け出したいと思っても抜け出せない状況、ホームレスの人々への偏見がなくならず、襲撃事件があとをたたない状況を下記の7つの取り組みによって解決しています。

 

1、HUBchari

大阪の2大問題であるホームレス問題と自転車問題を一挙に解決するシェアサイクル。ホームレスの人々の特技である自転車修理を活かせる中間的就労の場として2012年から始まりました。

 

2、HUBgasa

年間1億3000万本も使い捨てされるビニール傘を、そのリサイクル販売を通して、環境問題の解決を図りながら、修理作業をホームレスの人々や生活保護受給者が担うプロジェクト。使えなくなった傘をリメイクして自転車カバー等の作成もしています。

 

3、&hot and house

大阪市北区で、路上脱出を応援する設備を用意した施設を運営しています。栄養のある温かい食事が取れたり、昼寝がとれ洗濯ができたりと、ホームレスの人のニーズをもとに必要だという設備をぎゅっと詰め込みました。

 

4、CHANGE

生活保護受給などにより、社会的孤立を抱えていたり、就労意欲や自尊心が低下している方を対象に、生活保護から就労支援まで個人に合わせたプログラムを提供し、生活保護脱出のお手伝いをしています。

 

5、ホムパト

大阪市北区にて、ホームレス状態にある人々への夜回り活動を定期的に実施しています。大阪では、路上での凍死・餓死や、野宿者への襲撃事件が跡を立たない状況です。これらを少しでも防止し、適切な支援に結びつけられるように生活相談にも乗っています。

 

6、講演・ワークショップ

Homedoorでは年間80本以上の講演やワークショップを実施しています。代表・川口が14歳でホームレス問題に出会って19歳でHomedoorを立ち上げたストーリーや、ホームレスの人々への襲撃防止にむけた中高大学生向けのワークショップ等を通して、根深いホームレス・生活保護受給者への偏見を解消します。

 

7、HCネット事務局

Homedoorでは、一般社団法人「ホームレス問題の授業づくり全国ネット」(通称HCネット)の事務局をしています。HCネットは、子どもや若者たちによる「ホームレス」 襲撃を防ぐために、支援者・メディア関係者・教員などで2008年に結成した団体です。

 

Homedoorさんのホームページはこちら→http://www.homedoor.org/

 

まとめ

いかがでしたか?

 

中学生の時から使命に気づき、その使命を成し遂げている川口さんに感動しました。

 

しかし、人はいつからだって、自分の使命に生きることはできます。一人一人の力がやがて大きな力となって「社会の問題」を解決できるようになるのです。

 

こうゆう活動をされている方々に触れると勇気と刺激をもらいますね!!!!私もがんばるぞー!!!!!!!!

 

 

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