ポジショニング
ポジショニングとは?
ポジショニングとは、マーケティングに置いて他社との差別化を図るために、用いられる考え方または、差別化された独自のイメージを顧客に伝える活動を指す。
解説
自社のポジショニングについての戦略を立てる際、2つのシェアが考慮される。1つ目はマーケットシェアであり、自社と他社の市場における位置付けを指し、競合を意識したシェア。もう1つはマインドシェアで、顧客からの自社に対してのイメージを指し、顧客の目線を意識したシェア。
マーケットシェア戦略
マーケットにおける企業のポジショニングは3つに分類される。
1.マーケットリーダー:市場での売上高1位、かつシェアが10.9%以上の企業。
このポジションに位置する企業は、コスト・リーダーシップ戦略という戦略をとることが有効とされる。コスト・リーダーシップ戦略とは、市場で最も低いコストを実現し、価格の決定権を掌握した上で、価格競争をしても黒字経営を継続できる体制を整えることである。
2.マーケット・チャレンジャー:売上高2、3位、かつシェア10.9%以上の企業
マーケット・チャレンジャーは差別化戦略をとることが有効だとされる。
差別化戦略とは、市場において、独自の付加価値、競合よりも高い付加価値を顧客に対して提供することで、差別化を図ることを指す。これは他の企業に模範され、追いつかれないようにする意図もある。
3.マーケット・ニッチャー:売上高4位以下、かつシェア10.9%未満
マーケット・ニッチャーは集中型戦略をとることが有効だとされる。
集中型戦略とは、市場の中でも、小さな特定の分野を狙い、そこに経営資源を集中させる戦略である。
マインド・シェア戦略
マインド・シェアとはその名の通り、顧客のマインド、つまりイメージの中での企業の位置づけのことである。
市場において、大きなシェアを獲得していくには、その企業、及び商品のイメージが顧客の中に浸透していなければならない。家電といえばパナソニック、車といえばトヨタ、というように顧客の頭の中でイメージが出来上がっている企業は市場においてもそうでない企業と比べてより多くの顧客を獲得することができる。
ポジショニングの戦略を立てる上で、自社製品と競合他社との位置付けについて分析する際に用いられるのが、ポジショニングマップだ。
これを使い自社と、他社の相対的な位置付けを明確にする。この際に重要なのが、比較のポイントとなる、2本の軸の選定だ。軸の選定は購入決定要因、つまり商品が購入される際に決め手となる要素の中から選定される。
購入決定要因には大きく分けて4つの種類がある。
・特徴
・ベネフィット
・イメージ
・ターゲットの属性
基本的にポジショニングマップの軸はこの中から2つ選定されるが、特に他社と比較した時に勝る点と、劣る点を軸として選定することで、自社製品の強み、弱みを把握することができる。
用語集
ポジショニング